Blenderのライト

【概要】Blenderにおけるライトの種類と特性、設定方法について解説する。ポイント、サン、スポット、エリアの4種類のライトの特徴と、レンダリングエンジン(EeveeとCycles)による表現の違いを、実例を通して学ぶ。

【目次】

  1. 前準備
  2. Blenderの基本操作のまとめ
  3. Blenderのライト
  4. 全体まとめ

【サイト内の関連ページ】

【関連する外部ページ】

前準備

Blenderのインストール

【Blenderのインストール】

メニューの日本語化を行っておくと使いやすい。

Blenderの基本操作のまとめ

【サイト内の関連ページ】

Blenderのライト

ここで使用するシーン

平面の上に、半透明の円柱と球を配置したシーンを用いて説明する。シーンとは、3次元空間に配置された物体の集合である。

Blenderファイル: 02e.blendを使用する。

平面上に半透明の円柱と球を配置したシーン

Blenderでのライトの種類

Blenderでは、以下の4種類のライトを使用できる。

ライトの種類の変更は次の手順で行う。

  1. Blenderファイル: 02e.blendをBlenderで開く。
  2. 選択は、マウスの左クリックで行う。左クリックで選択できない場合は、ツールバーから選択ツール(矢印アイコン)を選択してから、左クリックする。
    ツールバーの選択ツール
  3. プロパティ画面で、「データ」タブ(Blender 4では「オブジェクトデータプロパティ」タブ、電球アイコン)をクリックする。
    オブジェクトデータプロパティタブ
  4. プロパティパネルから、ライトの種類を選択できる。
    ライトの種類選択パネル

ライトの種類を変えてみる

各ライトの種類(ポイント、サン、スポット、エリア)を順に変更し、レンダリング結果の違いを確認する。レンダリング結果とは、3Dシーンから2D画像を生成した結果である。

ポイントライトのレンダリング結果
サンライトのレンダリング結果
スポットライトのレンダリング結果
エリアライトのレンダリング結果

以下の画像は、Blenderのレンダープレビューモードで表示した画面である。レンダープレビューモードとは、リアルタイムでレンダリング結果を確認できる表示モードである。

  1. レンダープレビューモードへ切り替える。

    レンダープレビューモードへの切り替えは、上部メニューから行うことができる。Blender 4では、画面右上のビューポート表示モードアイコンからも切り替え可能である。

    レンダープレビューモードへの切り替え
  2. ポイント(Point)
    ポイントライトのレンダープレビュー
  3. サン(Sun)
    サンライトのレンダープレビュー
  4. スポット(Spot)
    スポットライトのレンダープレビュー
  5. エリア(Area)
    エリアライトのレンダープレビュー

Cyclesでのライトの種類による違い

レンダーエンジンを、EeveeからCyclesに変えて、各ライトの表現の違いを再確認する。

Cyclesは、レイトレーシング技術を使用し、リアルな光、影、反射、透過などの表現を実現する高品質なレンダリングエンジンである。レイトレーシング技術とは、光線の軌跡を追跡して物理的に正確な光の挙動をシミュレートする技術である。Eeveeは高速なリアルタイムレンダリングエンジンで、先ほどまではこの既定のレンダリングエンジンを使用していた。

  1. レンダーエンジンを、EeveeからCyclesに変える。Blender 4では、プロパティパネルのレンダープロパティ(カメラアイコン)から「Cycles」を選択する。
    Cyclesレンダーエンジンの選択
  2. ポイント(Point)
    Cyclesでのポイントライトのレンダリング結果
  3. サン(Sun)
    Cyclesでのサンライトのレンダリング結果
  4. スポット(Spot)
    Cyclesでのスポットライトのレンダリング結果
  5. エリア(Area)
    Cyclesでのエリアライトのレンダリング結果

ライトを追加してみる

シーンに新しいライトを追加し、レンダリング結果の変化を確認する。

ライトを追加した後のレンダリング結果

以下の画像は、Cyclesレンダーエンジンを使用したレンダープレビューモードでの表示結果である。

  1. 3Dカーソルを、新しいライトを配置したい位置に移動する。3Dカーソルとは、3D空間内の位置を指定するためのマーカーである。

    3Dカーソルの移動は、ツールバーのカーソルツールを選択後、配置したい位置で左クリックすることで行う。Blender 4では、左側のツールバーから3Dカーソルツール(十字型カーソルアイコン)を選択する。

    3Dカーソルツールの選択
  2. ライトを追加する。種類は「ポイント」にしておく。

    ライトの追加は、上部メニューの「追加 (Add)」から「ライト (Light)」を選択するか、ショートカットキー[SHIFT] + [A]を押した後にライトを選択することで実行できる。

    ライトの追加メニュー
  3. プロパティパネルで、ライトのパワー値を設定する。ここでは「1000」ワットに設定する。Blender 4では、オブジェクトデータプロパティ(電球アイコン)から「Power」または「パワー」の値を調整する。
    ライトのパワー設定
  4. レンダリング結果の変化を確認する。
    パワー設定後のレンダリング結果

演習

ライトの位置を変更し、レンダリング結果の違いを確認する。移動操作は[G]キーを押すか、ツールバーから移動ツール(矢印アイコン)を選択して行うことができる。

ライト位置変更後のレンダリング結果

全体まとめ