Linux で strace コマンドによるシステムコールのトレース
Linux で strace コマンドによるシステムコールのトレース
Linuxのstraceコマンドは、プログラムが実行するシステムコールをトレースし、動作不良やエラーの原因究明に役立つ。ptraceを活用し、ファイルI/Oやネットワーク通信などの低レベル操作を可視化する。有効なデバッグツールである。
Ubuntuでの実行例
straceコマンドは、プログラムがシステムに対してどのような要求(システムコール)を行っているかを詳細に記録することで、プログラムの実行パスやエラー発生時の具体的な状況を把握することを可能にする。原因究明に役立つ具体的な機能として、特定の種類のシステムコールのみを追跡するフィルタリング(例: `-e trace=file` オプションでファイル関連のみを対象とする)、子プロセスも含めてトレースする(`-f` オプション)、実行中のプロセスにアタッチして解析する(`-p PID` オプション)、そして詳細な出力をファイルに保存する(`-o` オプション)といった利用方法がある。これらの機能を活用することで、ファイルアクセス権限の問題、存在しないファイルの参照、ネットワーク接続の失敗など、低レベルな問題の原因特定を行うことができる。
straceコマンドの実行例を示す。
