URL: http://www.db.is.kyushu-u.ac.jp/rinkou/addb/1.html
ファイルにはファイル名があり,データが保存されている.ファイル操作には,ファイルオープン,ファイルクローズ,ファイルの読み出し,ファイルの書き込みなどがある.
データベースとは,複数のエンドユーザや,複数のアプリケーションプログラムから共有され,持続的に利用されるデータの集まりのことである. データベースは,実世界のある側面や部分を切り取り,データとして表現したものになっているのが普通である. データベースファイルは,普通,ハードディスクなどの二次記憶装置に置かれる(メインメモリなどにキャッシュされることもある).
個々のデータベースに付けられた名前のこと.1度命名されたデータベース名は変更できない.
データベースが実世界の有り様を正しく記述していることが重要である.
一貫性制約とは,データベースの一貫性に関する制約のこと. 例えば,「月の値は1以上12」になっていなければならない.「氏名の欄は空ではいけない」など,述語などの形で,データベースの一貫性制約を記述することができる. 記述された一貫性制約を全て満足するからといって,データベースの一貫性が保たれているとは限らないことに注意.例えば,生年月日の年を本当は1980なのに,勘違いして1979と記入してしまうようなミスなどは,一貫性制約で防ぎようがない.
データモデルとは,データベースの枠組みのこと.データモデルには,リレーショナルデータモデルなどいくつかの種類があるが,どのデータモデルも次の 3要素からなる(と言ってよい).
言い換えると,データベースのデータ構造や一貫性制約は,データモデルが定める規約を守っている形で記述されている.さらに, データベースを利用する,各種のエンドユーザや,各種のアプリケーションプログラムは,データモデルの定めに従って,データベースを利用するということになる.
問い合わせとは,データベース内から必要なデータを取り出すためのプログラムのことをいう.
データベースへの書き込み(=データの挿入,削除,更新)のうち,誤った操作を排除し,データベースを常に,一貫性制約を満足している状態に維持すること.
データベースの共有において,許されるデータアクセス(=読み出し,書き込み)の種類と範囲をユーザごとに定め,それを守らせるための機能.権限外のアクセスは許されない.
各種の障害からデータベースを守る機能.
データベースを管理し,利用に供するためのソフトウエアのこと. データベースに関する下記の機能を持つのが普通である.
所定のデータモデルに準拠する形で,データベースのデータ構造と一貫性制約を記述できる機能.データ構造や一貫性制約はデータベースごとに記述できることに留意せよ.
データモデルが定める演算に準拠する形で,データベース内から必要なデータを取り出したり,演算を行ったり,データベースの変更を行う機能
データベースへの問い合わせを最適化する機能
データモデルが定める演算を高速に処理するための索引など.
トランザクションに関する機能としては下記の機能がある.
一般のデータベース管理システムは,単独のプロセスとして動き,他の複数のプロセス(自サイトや遠隔サイト)と通信が行われる.つまり,データベースが同時アクセスされる.一方で,組み込み型のデータベース管理システムは,アプリケーションプログラムの中に組み込まれており, 独立したプロセスではない.また組み込み型のデータベース管理システムには,同時アクセスに関する機能がない,アクセス権限と機密保護の機能が無い(そもそも,他のアプリケーションプログラム等がデータベースにアクセスできないので)など,機能が限定されているのが普通である.その分軽量である.